エレベーターに乗ったとき、ついつい押してしまう**「閉」ボタン**。実は、一部の国や新しいエレベーターではこのボタンが「ダミーボタン」として機能していないことがあるのをご存知でしょうか?今回は、その意外な理由や背景について解説します。
目次
🚪 「閉」ボタンが反応しないって本当?
1. ダミーボタンとは?
- ダミーボタンとは、実際には機能していない装飾用のボタンのことです。
- 見た目は通常のボタンと変わらず、押すこともできますが、エレベーターのドアの開閉には影響しません。
2. なぜダミーボタンが存在するのか?
- 安全性向上のため:急いでドアを閉めることで、挟まれ事故のリスクが高まるため。
- バリアフリー設計:高齢者や障害者が安全に乗降できるよう、ドアが一定時間開いたままになる設計が増えています。
- 心理的効果:ボタンを押すことで「自分がコントロールしている」という安心感を与える目的も。

🌍 国や地域による違い
1. アメリカの場合
- **1990年に制定された「ADA(障害を持つアメリカ人法)」**により、多くのエレベーターで「閉」ボタンは機能しない仕様になりました。
- ただし、消防士やメンテナンス作業員用の特別なキー操作時のみ有効になることがあります。
2. 日本のエレベーターは?
- 日本の多くのエレベーターでは、「閉」ボタンは実際に機能していることがほとんどです。
- 特にオフィスビルやマンションなどで、ドアの閉まる速度を手動で調整できる設計が多く見られます。
3. ヨーロッパのケース
- ヨーロッパでは、国ごとに規制が異なりますが、公共施設ではバリアフリー重視のため、ダミーボタンが設置されている場合も。
🔑 「閉」ボタンが機能しているか確かめる方法
1. シンプルなテスト方法
- ドアが開いているときに「閉」ボタンを押して、すぐに反応するかどうかを確認。
- 反応が遅い場合や、押しても変化がない場合はダミーボタンの可能性が高いです。
2. 特別なモードで機能する場合も
- 非常時モードやメンテナンスモードでは、「閉」ボタンが機能することがあります。
- 一般の利用者が押しても反応しない場合、緊急時のみ有効な設計かもしれません。

🚨 安全性の観点から見た「閉」ボタンの役割
1. 緊急時には重要な機能
- 緊急時(火災、地震など)では、「閉」ボタンがすぐに反応することで迅速な避難が可能になる場合があります。
- ただし、多くのエレベーターは火災感知器が作動すると自動的に避難モードへ切り替わり、通常の操作が無効になることも。
2. バリアフリーと安全のバランス
- 高齢者や身体の不自由な方のために、ドアが急に閉まらないよう配慮された設計が増えています。
- ゆっくりと閉まることで、事故を防止する効果も期待できます。
🧠 心理学的な側面:人はなぜ「閉」ボタンを押したくなる?
1. コントロール欲求の満足
- 人間は「自分が環境をコントロールしている」と感じることで安心感を得る傾向があります。
- たとえボタンが機能していなくても、押すことで「ドアが早く閉まった気分」になることが多いのです。
2. 「プレイスボ効果」の一種?
- これは**「プラセボ効果」**と似た現象で、実際には効果がなくても「効いている」と感じる心理的な作用です。
- ダミーボタンは心理的な満足感を与えるだけでなく、ストレス軽減にも寄与している可能性があります。

🔍 エレベーターの「閉」ボタンにまつわる豆知識
- 「開」ボタンは常に機能する
安全性の観点から、「開」ボタンはどのエレベーターでも必ず機能するよう設計されています。 - 閉ボタンの「押し癖」
多くの人がエレベーターに乗ると、無意識に「閉」ボタンを押す習慣があるのは、文化的な行動パターンとも言われています。 - 最新のエレベーターでは「閉」ボタンすらない場合も
一部の最新デザインのエレベーターでは、自動化の進化によって「閉」ボタンが完全に省略されているケースも増えています。
✅ まとめ:あなたが押している「閉」ボタン、本当に必要?
- 「閉」ボタンが反応しない理由は、安全性、バリアフリー設計、心理的な効果などさまざま。
- 日本ではほとんどのエレベーターで実際に機能しているものの、国や場所によってはダミーの場合もあります。
- 「閉」ボタンを押すことが安心感につながるのも、私たちの自然な心理反応なのです。
次回エレベーターに乗った際は、「このボタン、本当に効いているのかな?」と少し気にしてみてくださいね。
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